ストーリアX4情報まとめ

ダイハツ ストーリアX4の情報を集めていきます。

クラッチワイヤアジャスタ台座の製作

ストーリアX4はミッションキャパシティ限界のトルクを与え、クラッチはとりあえず圧着力だけ強化したという体裁なので、ご存知の通りクラッチ周りは鬼門である。

色々壊れるポイントはあるが、今回はクラッチワイヤアジャスタ台座(以下、台座)の樹脂部分が損傷した。

これにより、クラッチワイヤアウタホースを適切に保持することができず、

  • 伝達効率が低下してペダルがめちゃめちゃ重くなり、左足を破壊する
  • 無効ストロークが増える
  • ミートポイントが変化する
  • クラッチが切れにくくなる、最終的にクラッチが切れなくなる

という事象が発生する。要因としては、

  • 台座がやや軟質のゴム系樹脂でできており、圧着力増大によるワイヤ張力増加に対応できない
  • 台座とミッション側ブラケット(鉄)の嵌合部クリアランスが大きく、ブラケット側の穴で台座が絞られながら変形してしまう

といったことが考えられる。

 

クラッチワイヤのスペアは持っているが、新品交換してから半年もたたずに壊れているため、交換しても再度壊れるのが目に見えている。
このため、台座部分を3Dプリンタで作り直すことにした。

形状面の観点は次の通り。

  • リアランスを詰め、ブラケットの穴で台座が絞られる挙動を抑制
  • 受圧部の肉厚を増やし面圧分散
  • 車両取付状態で交換できるよう、ワイヤーを通す溝を追加
  • 純正の回りどめ機構は維持

材料は、強度・耐熱性・耐候性の観点からASAを選択。

交換してから1500kmほど走って外してみたが、変形等もなく問題なさそう。
また、ペダルフィーリング変化も特にない。

3Dプリンタ印刷時間は約1時間で、製作費は電気代含めても100円以下(3Dプリンタ本体価格は除く)。また、交換に要する時間も5分程度なので、壊れてもまた交換すればいいや~という安心感(?)がある。スペアを作って車に載せておきたい。

ハイビームインジケータ不灯対策

とある時期のダイハツ車のハイビームインジケータ(メータパネル内の表示灯)はハロゲンバルブの特性を利用して点灯させる仕組みになっているために、LEDバルブ等に交換すると不灯になってしまう。

中古で買ったときからLEDバルブがついており不灯になっていたため、そもそもハイビームインジケータが存在しないとすら思っていたのだが、インジケータがある事に気づいてからバルブ切れかと思っていろいろ試したが点灯しなかった。インターネットの力を活用すると普通に出てきたが、車種に紐付けられた情報はあまりなかったので(販売時期とカスタマイズする人間の母数によるものもある)、ここに書いておく。

解決方法のひとつとしては、市販されているハイビームインジケータ不灯対策回路をハーネスとバルブの間にかませると点灯するようになる。2000円程度なのでさほど高くはない。

右側ヘッドライトはエアクリーナボックスがあって作業しづらいが、左側であればヘッドライトユニットを外さなくても取り付けが可能だった。

タイヤについて

いま購入できる、ストーリアサイズのタイヤについて調べた情報を記載する。
基本的に、国内メーカーかつストリートで使えるハイグリップラジアルを前提とする。(アジアンは見極めが難しいため省略)

175/60R14

DUNLOP DIREZZA Z3

価格とパフォーマンスのバランスが非常に好バランスのタイヤ(個人の感想)。サーキットでそこそこのタイムが出るハイグリップラジアルでありながら、溝がなくなるまで/古くなってもグリップはある程度持続し、同クラスに対し比較的安価で、燃費も特に悪くなくロードノイズもさほど大きくないので街乗りしつつそのままサーキットに行くような使い方に対応できる。
難点と言えば、溝が浅めかつ細めなので耐ハイドロプレーニング性能がやや劣るが、当たり前ながら高速道路で水たまりができているような場合は速度を落として通行しよう。(さすがに下道で問題が起こったことはない)

YOKOHAMA ADVAN NEOVA AD07

2003年発売の、今となっては古さのあるタイヤ。Z3よりも局所的に上回る性能はあるかもしれないが、185幅も履けるストーリアであえてチョイスする意味は薄いか。

YOKOHAMA A539

ヒストリックカー向けのタイヤ。グリップそこそこという評判で、雨にも強そうなパターン。比較的価格が安いので、セカンドグレード相当で街乗り~ワインディング用途にはマッチする?

185/55R14

BRIDGESTONE POTENZA RE-71RS

貧乏人なので全然縁がないが、ハイグリップラジアルでトップレベルのグリップ性能を持ちつつ耐摩耗性もそこそこみたいな話だけ聞いた。貧乏人なので全然縁がないが。
【後日追記】他車で使ったが、タイムを出すセッティングを決めるのが難しい。グリップは高くてさらっと乗れるがタイムは速くならない、みたいなことが起きる。

YOKOHAMA ADVAN A052

こちらもハイグリップラジアルではトップレベルの性能という話だが、まだ使っていないので真価はわからない(注文した)。IN/OUT指定タイヤでIN側に太めの縦溝が入っているので、耐ハイドロ性はZ3などよりも有利か。ストリートを重視するなら価格は高めに感じる。(ただし競技スペックのタイヤであることに注意)
【後日追記】高速道路での耐ハイドロ性能はZ3よりやや良い程度。一方で、ウエットのサーキットではタイヤの発熱性も高くかなりグリップする。使い方に関しても、RE-71RSほどシビアな感じはない。

Sタイヤ

DUNLOP DIREZZA 03GやYOKOHAMA ADVAN A050などの選択肢がある。公道走行可能ではあるが競技用タイヤの位置づけのため、存在のみ記載する。

185/60R14

DUNLOP DIREZZA Z3

基本は上述の通り。特に頑張らずとも185幅を履け、価格も大差ないので基本的にはこちらがいいような気はするが、175幅を選んで耐ハイドロ性を気持ち上げるというのもあり?

BRIDGESTONE POTENZA RE-71RS

上述の通り。

YOKOHAMA ADVAN NEOVA AD08R

Z3よりグリップは高いが価格も高い。他車・他サイズでの感想だが、総合的なライフ(耐摩耗性、摩耗時のグリップ持続性)では劣る印象もあり、A052がある今あえて選択する理由は薄く感じる。AD09で同サイズが出てくれば試したい。

シバタイヤ

TREADWEAR 280のコンパウンドはグリップ感と耐摩耗性のバランスが良いという評判で、価格もお手頃なのでいずれ試したい。

Sタイヤ

DUNLOP DIREZZA 03GやYOKOHAMA ADVAN A050、TOYO PROXES R888Rなどの選択肢がある。公道走行可能ではあるが競技用タイヤの位置づけのため、存在のみ記載する。

 

1年目の振り返り

車両を購入して1年ほどが経過したので、気づいたところを振り返っていく。

 

サスペンション

  • 中期純正スプリング × NewSR ~ 安価でバランスの取れた組み合わせ。これでいいのではという気もする。(普通のエンジンなら……)
  • YRV用エスペリアダウンサス × NewSR ~ ばねレートが上がる分、減衰力が全然足りなくなる。車高が下がって曲がるような気分はするが特に限界は上がってない。純正スプリングの方が総合的には良い。
  • TEIN TYPE HG改ターマック仕様 ~ めちゃめちゃ良い。接地性が上がって限界が高くなる一方で限界挙動はわりとマイルド。競技屋さんならフロントのレートはもう少し高くてもよさそう。エナペタルは純正改造なので物足りない感じがあり、KYBはグラベル用ダンパーのラインナップしかないので、舗装路用が欲しければオーリンズ等を使ったワンオフかこれしかないのでは。(これもワンオフみたいなもんだが)

スパークプラグ

  • IK01-27 ~ マッチングがあまり良くない感じ。全域的にトルクが落ちる。熱価は合っているが、一部の気筒でくすぶり気味のようで、ノーマルには冷え型すぎるのかもしれない。イリジウム中心電極だが結構削れていく。(これは車が悪い)
  • R7433-9 ~ 純正同等品番のため、何の問題もなし。DENSOが好きな人はIK27か。実は90048-51156でまだ純正R7113-9が買える??

クラッチ

  • ケーブルが切れそうになる、ブラケットが変形する、取り付けパネルが割れる。だいぶ苦労させられたが普通に持病らしい。量産基準の車ではないので仕方がないと思うしかない。

エンジンオイル

  • 3000kmで消費0.2Lくらい?なので特に減るといった問題はない。そこまでオイルセンシティブな感じもない。

駆動系オイル

  • ミッション、トランスファ、リアデフにすべて80W-140を入れてみたが特に重いということもなく、燃費が悪いということもない。粘度上げたからといって保護性能が上がっているかというと謎。
  • リアデフ以外は80W-90くらいでいいのでは?という気もするが、銘柄次第か。

過給圧

  • 1.2barで十分。それ以上は圧倒的加速と引き換えに寿命を削る感じしかしない。

タイヤ・ホイール

  • 15インチ6J+38で185/60R15のラリータイヤが入ったものの、外径が大きくなり加速力という長所がスポイルされてしまうのがジレンマ。
  • これ以上のサイズはフェンダーとフロントダンパー/リアトレーリングアームのクリアランスの問題があり、実用上は搭載不可と考える。
  • 地区によるが、地方選手権レギュレーションで14インチ6J縛りだと15インチは使えない。(15インチ6Jを買った……)
  • 手軽に手に入る、軽そうな14インチ5.5~6J/+30~40くらいのホイールがないのが残念。

燃費

  • 常識的なタイヤ(DIREZZA Z3/スタッドレス)を履く範囲では、14±1km/Lという感じで上等。
  • 競技用タイヤを履くとまあ……という感じになる。

インプレッション

  • 低速トルクは確かに小さいが、言われているほどではなく街乗りで問題になることはない。例えば2000rpmでクラッチミートしないと発進しないとか……マフラー交換車のことは知らない。
  • 4500rpm以上回すと頭がおかしくなる。
  • オイルフィルター交換のためにインタークーラー脱着が必要で面倒だが、移設するのもそれはそれで面倒なのでとりあえずこのまま様子を見る予定。3ヶ月に1回位交換する必要があるが……。
  • クラッチは重いが(ごく初期型以外は)ノンアスタイプなので普通にコントロールできる。
  • エンジンだけの車と思われそうだが、意外に気持ちよく曲がる。(ただしKYB NEW SR SPECIAL+補強パーツ装着車の感想)
  • リアシートを倒すとほぼフラットになり、ハッチ開口部の段差も小さいので荷物が載せやすい。
  • 実燃費は15km/L前後で、高速巡航の場合はもっと伸びると思われる。ただし、新東名の120km/h区間で120km/h出すとあまり良くなさそう。
  • ドアを閉めると安っぽい音がする(最高)間違ってもデッドニングなどしてはいけないが、ドアスタビライザーをつけるといい音になってしまうかもしれない。
  • 純正シートは座面のホールド感がなく落ち着かない(特にステアリングを持たない助手席)ので、シート交換が良。遠乗りも快適。
  • エアコンは意外と利く(個体によると思われる)。
  • 4WDのLSD付車両だが、コンパクトカーなので小回りがかなり利く。
  • 4500rpm以上回すと頭がおかしくなる。

カスタマイズ

サスペンション

KYB NEW SR Special 定価約6万円(ダンパーのみ)
L710S、L910S、M211Gのやつがポン付けできる……と思われる。自分の車もNEWSRがついている。(流用元車種不明)

Spiegel プロスペックシリーズ 定価約10万円前後
L710S、L910Sのものが流用できると思われる。ただし、Rrはほぼ車高が下がらないとのコメントが多い(スプリング自由長変更で下げられると思われる)

ENNEPETAL 定価約20万円(ダンパーのみ?、純正ストラット/ダンパー現物加工)
エナペタルなので物は確かだと思われるが、あまり情報がないのでわからない。スプリングを純正から替える場合別途用意必要だと思われる。

TEIN CUSTOM MADE DAMPER TYPE HG相当品 定価約39万
別体ガスタンク仕様のため、ダンパーストロークが確保できると思われる。インターネット上にそこそこ情報があり、評価は高い。競技スペックであり今は復刻仕様であることからさらに価格が高い。グラベル用だがスプリングレートを上げてターマックっぽくするのもありか?

TEIN SPECIALIZED DAMPER 定価仕様次第
フルオーダー式で、複筒式のストリートスペック~単筒式の競技スペックまで自由自在だがその分価格は高い。スプリングの特注などもできたりするので、他メーカーの足を入れつつ一部スペック変更などに活用することも可能だろう。

タイヤ

外径約570mm前後のタイヤが適合サイズとなる。
165/65R14(純正同サイズ)、165/55R15など。

ブレーキ

YRVターボ、L880コペン、クー(bB)等のワンサイズアップブレーキがポン付けできるとのことだが、詳細未確認。

ロールケージ

キャロッセやオクヤマから出ていたと思われるが、現存の既製品なし。

アンダーガード

オクヤマから出ていたと思われるが、現存の既製品なし。

シート・シートレール

大抵のシートはつくと思われる。ただし、レカロ純正のフルバケット用シートレールは座面高が純正シートとほぼ同じ(下がらない)とのこと。

ストラーダ販売 スーパーダウンフルバケット 定価約1.5万
シートレールの間にシートを入れることで、座面高を下げることが可能なフルバケット用シートレール(運転席用のみ)。納得行くレベルには下がる(個人の感想)。出来など色々雑なので細かいことを気にする人には向いていない。

基本スペック

基本諸元

車両型式 GF-M112S / GH-M112S(2002.8~)
ドア数 5
乗車定員 5名
全長 3660mm
全幅 1600mm
全高 1450mm
ホイールベース 2370mm
トレッド幅 前/後 1390mm/1370mm
車両重量 840kg

エンジン・燃料系

エンジン型式 JC-DET
最高出力 120ps(88kW)/7200rpm
最大トルク  13.0kg・m(127.5N・m)/4800rpm
種類 直列4気筒 DOHC16バルブ インタークーラーターボ
総排気量 713cc
内径×行程 61.0mm×61.0mm
圧縮比 8.0
燃料供給装置  EFI(電子制御式燃料噴射装置)
燃料タンク容量 37L
使用燃料 無鉛プレミアムガソリン(ハイオク)

足回り系

ステアリング形式 ラック&ピニオン(油圧パワステ:オプション)
サスペンション形式(前) マクファーソン・ストラット式コイルスプリング
サスペンション形式(後) 3リンク式コイルスプリング
ブレーキ形式(前) ベンチレーテッドディスク(13インチ?)
ブレーキ形式(後) ドラム(リーディング・トレーリング)
タイヤサイズ 165/65R14(前後)
最小回転半径 4.3m

駆動系

駆動方式 フルタイム4WD
トランスミッション 5MT
デファレンシャル LSD(前後)
変速比 第1速 3.090
変速比 第2速 2.055
変速比 第3速 1.518
変速比 第4速 1.058
変速比 第5速 0.750
変速比 後退 3.142
最終減速比 5.545

環境仕様

10モード燃費 17.0km/L

サービスデータ

点火プラグ NGK R6326-9(廃盤)
 →NGK R7433-9、DENSO IK27、IK01-27等が使用可能と思われる。両電極が貴金属タイプなのはIK01-27だけで、前期JC-DETは接地極が気筒によって入れ替わるらしいので両貴金属タイプの方がベターか?(自分はIK01-27を使用中)

バッテリーサイズ 28B-17L

エンジンオイル粘度 5W-30(API:SG以上)
エンジンオイル量 約2.5L(フィルターエレメント非交換時) / 約2.7L(交換時)

トランスミッションオイル粘度 75W-80(API:GL-4)
トランスミッションオイル量 2.1L(交換頻度 10万kmごと)

トランスファオイル粘度 80W-90(API:GL-5)
トランスファオイル量 0.4L(交換頻度 10万kmごと)

リアデファレンシャルオイル粘度 80W-90(API:GL-5)
リアデファレンシャルオイル量 1.0L(交換頻度 4万kmごと、もしくは2年)

冷却水量 3.7L(リザーバータンク除)

タイヤ空気圧 200kPa(165/65R14)

エアコン冷媒 HFC-134a

サービスキャンペーン

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出典:

https://www.daihatsu.com/jp/news/1998/19980410-01.html

https://u-catch.daihatsu.co.jp/catalog/STORIA/GRADE__5002439/

https://www.goo-net.com/catalog/DAIHATSU/STORIA/5002439/

ストーリア取扱説明書